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英検準1級必勝法 要約問題で高得点を狙う! 「削って合格」の極意とは

2024年度から導入された要約問題

もう慣れてきたでしょうか。

英検準1級の要約問題は、約200語の英文をわずか60-70語で要約するという、非常に高度な課題です。元の文章の約3分の1にまで圧縮しなければなりません。 多くの受験生が陥るのが、「原文の情報をすべて盛り込もうとして、結局語数がオーバーしてしまう」「焦って削りすぎ、肝心な論点まで抜け落ちてしまう」というジレンマです。


しかし、ご安心下さい。


この要約問題は、ただ英語力や要約力だけを試しているわけではありません。


実は、「原文のどの部分を捨ててもいいか」という見極め力、すなわち取捨選択の判断力が合格の鍵を握っています。


このブログでは、この「削る力」に焦点を当て、英検準1級要約問題で、確実に高得点を取るための具体的ステップと実践的なテクニックを、下記目次の順に解説します。


目次

  • 要約問題の構造を理解する

  • 実践 ー "理由・プロセス" を削る具体的技術

  • 要約問題で高得点を取るステップ別要約文作成術

  • "合格する要約" は引き算から始まる まとめ


    英検準1級 要約問題の構造を理解する:必要な情報と削れる情報  

英検準1級の要約問題原文は、多くの場合、以下の構造で構成されています。

第1パラグラフ:主題の説明と提示

第2パラグラフ:主題のメリット(又は賛成意見)

第3パラグラフ: 主題のデメリット(又は反対意見)

上記の様な構成の原文のうち、要約文に絶対に必要な情報は、各パラグラフの核となる主張・論点だけです。


それ以外の、主張を肉付けする様な情報は、多くの場合、思い切って削ることができます。


以下に、削ってもよい情報を見極めるポイントを記します。


削ってもよい情報

①主張の理由・根拠 (Why)

②具体的なプロセス・方法 (How)

③詳細な背景・歴史・データ

④固有名詞・具体的な数値や年代


<削れない情報>

①’ 各パラグラフ内の主張 (What)

②' 主題のメリットやデメリット

③' 主題がもたらす主要な影響

④' 主題のキーワード


特に重要なのが、「理由・プロセス・背景は削る」という判断です。


実践:理由・プロセスを削る具体的な技術

実際に、要約過去問題の解答例を見て、理由・プロセスがどの様に削られているかを確認してみましょう。


事例1 (農産物収穫後の不要部焼却禁止法について - 2025年度第2回試験)

原文のテーマ:野焼きを禁止すると、土壌の質が保たれる


原文 (47語)

The quality of soil on farms can be maintained. There are small organisms, such as bacteria, in the soil that make crops grow more easily. When stubble is burned, the ground becomes extremely hot, which kills these organisms. This will not happen if stubble burning is banned.


要約文 (12語)

Stopping stubble burning will help preserve organisms that make the soil productive.


原文内の削った部分:「細菌のような小さな有機体が土壌にいること」「焼却で地面が非常に熱くなること」「有機体が死んでしまうプロセス」


要約した核となる部分:野焼きを止めると、土壌を肥やす有機体を保護できる。


つまり、「土壌が肥える」という結果(主張・メリット)を残し、「有機体が死滅するプロセスやメカニズム」は完全に削除されています。


事例2 (学校無償給食について - 2024年度第1回試験


原文のテーマ:無償給食により、保護者が昼食準備の負担から解放される


原文 (43語)

Many parents today are often extremely busy, giving them little time to prepare lunches for their children. The programs, therefore, are a huge help. This is because parents of all students will be able to spend more time and other child-raising issues.


要約文 (14語)

Providing free school lunches allows parents with limited time to spend time to focus on other responsibilities.


原文内の削った部分:「多くの親が非常に忙しい事」「子供の昼食を準備する時間がないという背景」


要約した核となる部分:無償給食は、時間のない親が他の責任に集中できる様にする


つまり、「親が忙しい」という背景は削除し、結果として「他の責任に集中できる」という主張(メリット)のみを残しています。


これらの事例から分かる事は、「何が起こるか(結果・主張)」は残し、「なぜそれが起こるか(理由・プロセス)」は削るという、徹底した方針です。


英検準1級要約問題で高得点を取るステップ別要約文作成術


この「削る技術」を実践する為の具体的な手順をステップ別に解説します。


① パラグラフ毎に「核」を特定する


特に接続詞 (therefore, thus, in short など)の直後や、段落の最初 / 最後の文に注目しましょう。


具体的な呼称やメリット / デメリットの理由・発生プロセスは意識して、要約文には含めない様にしましょう。

② 「削れる情報」を判別し、抽象化する


・「なぜ」「どの様に」のような情報は削除対象とする


・具体的な情報 (例:the National Histroy Museum, 1980sなど)を、より一般的・抽象的な語彙に置換える(例:a cultural institution, the late 20th centuryなど)


・複数の具体例(例:reading, watching TV, surfing the internetなど)を、抽象的な名詞で纏める(例:various pastimesなど)


このステップで、核となる主張が短く、抽象的なフレーズにまで凝縮されます。


パラフレーズを活用してスムーズに繋げる


ステップ②で抽出した情報を、滑らかな要約文で纏める。


・語彙数調整の鉄則:60 - 70語に収めるため、一文を短く保ち、and などの接続詞も活用して、複数の要素をコンパクトに纏める。


・重要テクニック:パラフレーズ (言換え)

原文の単語や表現をそのまま使わず、同義語や類義語も駆使して言換えます。


例えば、critics say ⇒ critics argue, stop doing something ⇒ banning


・構造化:通常は、「主題 ⇒ 主題のメリットや賛成意見 ⇒ 主題のデメリットや反対意見」という流れの要約文が完成します。


合格する要約は引き算から始まる まとめ


英検準1級の要約問題は、決してすべての情報を詰め込む必要はありません


重要なのは、筆者が伝えたい核となる主張と、それを補足する理由・プロセス・背景を明確に切り分ける事です。


理由やプロセスは削る」事を意識して、本ブログで解説したステップを繰返せば、語数制限内に収まる、論理的で簡潔な要約文を作成できる様になります。


さあ、取捨選択の判断力を磨き、英検準1級合格を掴み取りましょう!


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