英検1級ライティング:グローバルな話題で高得点を狙う!
- 英検英作文専門添削教室・英検英作文テスト対策

- 9月18日
- 読了時間: 7分
英検1級のライティング問題、そのトピックのスケールに圧倒されていませんか?
社会問題、国際関係、科学技術・・・どれも普段から深く考えていないと、いきなり論理的な文章を書くのは難しいですよね。 でも大丈夫!
良質な英語の読み物からヒントを得ることで、グッと高得点を狙えるようになります。
今回は、その中でも特に英検1級ライティングと親和性の高い、グローバルな話題に焦点を当てながら以下の順で、具体的な学習法と役立つ英語のソースをご紹介します。
目次
採点基準を理解する:なぜグローバルな視点が必要なのか。
参考記事から学ぶ「グローバル語彙」と「論点」
語彙の宝庫:キーワードをピックアップ
論点の整理:ライティングの構成を考える
更に深く学ぶ:デジタル革命とグローバル化
実践:英作文の組立て方
英検1級ライティング対策 継続のヒント
採点基準を理解する:なぜグローバルな視点が必要なのか
英検1級のライティングは、以下の4つの基準で採点されます。
内容(Content):課題で求められている内容が含まれているか。
構成(Organization):分かりやすく、論理的な構成で書かれているか。
語彙(Vocabulary):課題に相応しい語彙が正しく使われているか。
文法(Grammer):多様な構造で、文法的に正しい文章が書かれているか。
このうち、特に「内容」と「語彙」においてグローバルな視点が鍵となります。
内容(Content)
英検1級のライティングは、自分の意見を述べ、その理由を3つ挙げる形式が一般的です。
トピックは、例えば「AIが社会に与える影響」や「経済格差」といった、普遍的で議論の余地があるものがほとんどです。
これらのトピックに対して、表面的な意見だけでなく、より深い洞察を示す事で、採点者に「トピックをよく理解している」という印象を与えることができます。
語彙(Vocabulary)
「語彙」の項目では、単に難しい単語を使えばいいという訳ではありません。
トピックに相応しい、洗練された語彙を使えるかが問われます。
例えば、経済に関するトピックであれば、inflation や trade surplus など専門用語を適切に使いこなす事が大切です。
参考記事から学ぶ「グローバル語彙」と「論点」
ここからが本題です。
英検1級ライティングで高得点を取るための強力な武器となるのが、グローバルな視点を扱った英語の読み物です。
今回は、国際的な識者の論考を掲載している"PROJECT SYNDICATE"の記事、"What happen next to globalization ?" を例に、具体的な学習法を探りましょう。
以下の文章は、まさに英検1級ライティング対策にうってつけです。
The rise of China and other economies is bringing an end to the postwar world order dominated by the U.S. Escalating strategic rivalries, coupled with populist politics, have ushered in an era of economic nationalism, upending old paradigms and fueling trade tensions.
この1文に、英検1級ライティングで使える「グローバル語彙」と「論点」が凝縮されています。
語彙の宝庫:キーワードをピックアップ
①postwar world order (戦後の世界秩序):
英検1級ライティングのトピックで頻出する「国際関係」を語る上で非常に重要な表現です。
②strategic rivalries (戦略的な対立):
米中関係や国際的な紛争を論じる際に使える、知的な響きを持つ表現です。
③populist politics (ポピュリスト政治):
最近の世界情勢を語る上で欠かせないキーワードです。
④economic nationalism (経済ナショナリズム):
保護主義的な政策を説明する際に使える専門的な語彙です。
⑤upending old paradigms (古いパラダイムを覆す):
社会や世界の大きな変化を論じる際に使える、力強い表現です。
⑥fueling trade tensions (経済摩擦を煽る):
貿易に関する問題を語る際に使える、説得力のある表現で、分詞構文として便利に使えます。
これらの単語やフレーズを、ただ覚えるだけでなく、文脈の中でどの様に使われているかを理解することが大切です。
論点の整理:ライティングの構成を考える
次に、この文章からライティングの「論点」をどの様に抽出するかをみてみましょう。
①地政学的な変化(Geopolitical Shift):
米国一極体制の終焉と、中国など新興国の台頭。
②政治的な変化(Political Shift):
ポピュリスト政治の台頭と経済ナヨナリズムの波。
③経済的な変化 (Economic Shift):
これらの変化が、古い経済の枠組みを揺るがし、貿易摩擦を引き起している。
これらの論点は、そのままライティングの本体パラグラフの柱として使う事ができます。
例えば、「グローバル化は今後も進むか」というトピックに対して、反対意見を述べる場合、これらの論点を根拠として使う事ができます。
・理由1:米中対立により、各国の保護主義的な動きが強まっている。
・理由2:ポピュリズムの台頭で、グローバリズム反対運動が広がっている。
・理由3:貿易摩擦や経済的緊張の高まりが、サプライチェーンや経済の安定性を脅かしている。
この様に、質の高い英文記事から論点と語彙をセットで学ぶと、ライティングの準備を効率化できます(読解力向上にも役立つ)。
更に深く学ぶ:デジタル革命とグローバル化
もう一度、PROJECT SYNDICATEの記事から引用した文章を見てみましょう。 The evolving geopolitics - particularly the U.S. - China rivalry, but also the proliferation of armed conflicts - will reshape, not reverse globalization.
At the same time, the digital revolution, including AI, is remaking global labor and financial markets, business models and production and delivery processes.
この二つの文章はグローバル化の未来を更に深く論じる為のヒントを与えてくれます。 前の文章が「地政学的・政治的な変化」に焦点を当てていたのに対し、この文章は「テクノロジーの役割」に焦点を当てています。
AIの台頭がグローバルな労働市場、金融市場、ビジネスモデルを根本的に変えつつある。
これは、「テキノロジーは社会をより良くするか」や「AIの発展は経済格差を拡大させるか」といった、英検1級で頻出するトピックに直接結びつきます。
英作文の組立て方の実践
では、これらの知識を実際にどの様に英作文に活かすか、具体的なステップを見ていきましょう。
ステップ1:構成を練る(アウトラインの作成)
トピック例:Is globalization a threat or an opportunity for the global community ?
「グローバル化は国際社会にとって、脅威か機会か」
ここでは「チャンス・機会(Opportunity)」という立場で意見を述べてみましょう。
・Introduction (序論):グローバル化は、様々な問題を抱えながらも、多くの機会をもたらしてきた。
・Body Paragraph1(本論1):グローバル化は、経済発展と貧困削減に貢献する。
理由:自由貿易により、新興国が世界経済に参入し、生活水準が向上した。
例:中国やアジア諸国の経済成長
・Body Paragraph2(本論2):テクノロジーの進歩がグローバル化を加速し、新たなビジネスチャンスを生み出している。
理由:AIなどのデジタル革命が新しいビジネスモデルや労働市場を創出している。
例:リモートワーク、国際的オンライン取引、AIによる生産効率向上
・Body Paragraph3(本論3):グローバル化がヒト・モノの移動を容易にし、国境に囚われない雇用や交流を可能にしている。
理由:多国間経済協定の締結によるグローバルサウスへの生産拠点や雇用機会の移動
例:南米やアフリカ諸国の国際社会における地位向上
・Conclusion(結論):グローバル化は課題も抱えているが、適切な国際協力と規制によって、その恩恵は最大化され、より公平な世界を築くことができる。
ステップ2:語彙と表現を盛り込む
アウトラインに従って文章を書いていく際、先ほど学んだ語彙や表現を意識的に使っていきましょう。
・"the rise of China and other economis" というフレーズは、Body Paragraph1で、"newly emerging economis" の様な形で、言換えて使う事もできます。
・"fueling trade tensions" (貿易摩擦を煽る)という表現は、反対意見を論じる際に有効ですが、賛成意見を述べる場合は、"despite facing trade tensions" といった形で、譲歩表現として使う事ができます。
・"digital revolution" や "remaking global labor and finanicial markets" はBody Paragraph2でそのまま使う事ができます。
この様に、一つの記事から複数のトピックに対応できる語彙や論点を抽出すれば、限られた時間で効率的に学習を進める事ができます。
英検1級対策を継続させるヒント
英検1級ライティング対策は、一朝一夕にはいきません。
日頃からグローバルな話題に触れ、自分の意見を持つ練習をする事が大切です。
・ニュースを読む:BBC News, The New York Times, The Wall Street Journalなど、質の高い英文ニュースサイトを読んでみましょう。
・TED Talkを観る:専門家によるプレゼンテーションは、英検1級ライティングトピックと関連性が高いものも多く、論理的な構成や語彙を学ぶのに適しています。
・ディスカッションをする:友人や先生と、ニュース記事などについて英語で議論する練習も、自分の意見を論理的に説明する力を養います。
これらの学習を通じて、「グローバルな話題」に対する理解を深め、英検1級ライティングで高得点を獲得しましょう!




コメント