英検ライティングで比較級を効果的に使う! 合格に繋がるライティング術
- 英検英作文専門添削教室・英検英作文テスト対策

- 7月11日
- 読了時間: 6分
英検英作文で高得点を目指す皆さん、比較級を使いこなせていますか?
比較級は、単に2つのものを比較するだけでなく、文章に深みと説得力をもたらし、採点者に「この受験生は高度な英語力を持っている」という印象を与えるツールです。
このブログでは、日本英語検定協会が公開している、1級、準1級、2級、準2級の過去問題英作文解答例を引用しながら、英検英作文で比較級を効果的に使うメリットと具体的なテクニックを解説します。
このブログでは、以下の内容で詳しく解説していきます。
このブログの目次
なぜ英検ライティングで比較級が有効なのか
英検過去問ライティング解答例に学ぶ比較級の使い方(1級、準1級、2級、準2級)
英検過去問ライティング解答例に学ぶ洗練された比較級
ライティング採点基準から見る比較級の有効性
ライティングで比較級を使う時の注意点
ライティング対策としての比較級のまとめ
なぜ英検ライティングで比較級が有効なのか
英検の英作文では、与えられたトピックに対して自分の意見を論理的に展開し、それを裏付ける具体例や理由を述べる力が求められます。
この時、比較級を適切に使う事で、以下の様なメリットがあります。
① 意見の強調と明確化:比較対象を明確にすることで、自分の意見が際立ち、説得力が増します。 ② 論理的な思考の表現:物事を多角的に捉え、比較検討していることを示す事で、論理的な思考力をアピールできます。 ③ 表現の幅の拡大:単調な表現を避け、より自然で洗練された英語らしい文章を作成できます。
④ 語彙・文法力の高さのアピール:比較級を正確に使いこなすことで、高度な語彙力と文法力を採点者に示すことができます。
それでは、具体的な解答例を見ていきましょう。
英検過去問ライティング解答例に学ぶ比較級の使い方(1級、準1級、2級、準2級)
ここでは、日本英語検定協会が公開している英検の過去問解答例から、比較級がどの様に使われているかを分析します。
2025年第1回英検1級試験解答例より
Poorer nations cannot afford to such investments, thereby, justifying the expectation for wealthier nations to assume a larger share of this global responsibility.
この文章では、「より貧しい国は大規模投資をする余裕はなく、より豊かな国が貧しい国よりも大きな責任を負うことは正しい」という意見を述べています。
”poorer", "wealthier" という比較級により、国の財政的状況の優劣を示すと共に、"larger" という比較級により、富裕国の責任がより大きいことを表わしています。
2025年第1回英検準1級試験解答例より
Such cooperation can lead to a more food-secure world for everyone. この文章では、「その様な協力により、より食糧の保証された世界がもたらされる」という意見を述べています。
"more food-secure" という比較級により、食糧事情がより安定するという、一般的傾向や状況の変化を示しています。
2024年第2回英検2級試験解答例より
When fewer visitors come to these sites, people living nearby can reduce the number of problems, such as garbage and noise caused by these visitors.
この文章では、「観光地へ訪れる人が今より少なくなれば、近隣住民の悩み、例えば、ゴミや騒音問題の負担が減る」という意見を述べています。
"fewer" という比較級により、観光客数が少なくなる事を示しています。
2024年第1回英検準2級試験解答例より
It is easier to set aside time to make study habits if they get up early.
この文章では、「早起きにより、勉強癖をつけることが、より容易になる」という意見を述べています。
"easier" という比較級により、勉強する癖をつける事がより簡単になる事を示しています。
英検過去問ライティング解答例に学ぶ洗練された比較級
それでは、比較級の中でも、少し洗練された表現を分析してみましょう。
2022年第3回英検準1級試験解答例より
By encouraging greater awareness of reusable products, governments can actively help the environment.
この文章では、「再生品への意識を高める事により、政府は積極的に環境を保護する事ができる」という意見を述べています。
"greater awareness" は時間と共に意識が高まっている状況を示しています。この様に、"greater + 名詞" は、ある事柄への傾倒や重要性の高まりを示す際に役立つ表現です。
2024年第3回英検1級試験解答例より
It is a common sentiment that the world has become more complex in recent years.
この文章では、「近年、世界はより複雑になったと一般的に考えられている」という意見を述べています。
"become more + 比較級" は、社会の動向や変化を説明する際に有効な表現です。
似た様な表現は、下記の通り、英検2級ライティング解答例でも使われています。
2019年第1回英検2級試験解答例より
As a result, I think mamy people's face-to-face communication skills are becoming weaker.
この文章では、「その結果、多くの人の対面コミュニケーション能力が、弱まってきている」という意見を述べています。
"becoming + 比較級" も、社会の動向や変化を説明でき、変化しているニュアンスを表わします。
2024年第3回英検1級試験解答例より
In such tumultuous times, the freedom of speech is more essential than ever.
この文章では、「この様に混乱した時代には、言論の自由は今までになく重要である」という意見を述べています。
"比較級 + ever" で、「今までよりも~」「今までになく~」という意味になります。
「~すればする程、ますます~」の構文 (the + 比較級~、the + 比較級)
The more we understand other cultures, the better we can communicate with people from different backgrounds.
「他の文化を理解すればするほど、異なる背景を持つ人々とより良くコミュニケーションを取ることができる」という、異文化理解の重要性を強調しています。
この構文を用いることで、文化理解の度合いとコミュニケーション能力の向上という2つの事柄の間の相互関係を明確に示しています。
ライティング採点基準から見る比較級の有効性
英検英作文問題の4つの採点基準の観点から、比較級は以下の様に有効であると考えられます。
内容:比較によって主張が明確になり、分かりやすい。
構成:比較を軸にした論理を展開しやすい。
語彙:比較級により使用語彙の幅が広がり、評価アップに繋がりやすい。
文法:正確な比較級の使用により、高い文法力を示すことができる。
ライティングで比較級を使う時の注意点
比較級は英作文問題得点アップの為の強力なツールですが、誤った使い方をすると、意味が通じなかったり、不自然な文章になる可能性があります。 使用時には、以下の点に注意が必要です。
① 比較対象を明確にする:何と何を比較しているのかを明確にしましょう。漠然とした比較を避け、 "than + 比較対象" を必要に応じて正しく使いましょう。
② 形容詞、副詞の形を正しく変える:形容詞や副詞の比較級、最上級の形を正しく覚え、使い分けましょう。不規則に変化する語彙 (bad-worse-worst等) にも注意が必要です。
③ 二重比較を避ける:more happier の様に比較級に更に more をつける二重比較は誤りです。
ライティング対策としての比較級のまとめ
英検英作文において比較級を正しく使う事は、高得点を獲得する為に重要なツールです。 単に、文法的に正しいだけでなく、論理的で説得力のある文章を作るために、比較級がどの様に役立つのかを理解し、積極的に活用しましょう。 このブログでご紹介した日本英語検定協会公表の過去問題ライティング解答例を参考に、様々な表現を学び、ご自身の英作文に取り入れて下さい。 練習を積重ねることで、英語表現がより豊かになり、英検合格に近づくはずです。




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