英検英作文対策 大阪万博の生きた英語を盗め! 各国パビリオンで学ぶ表現
- 英検英作文専門添削教室・英検英作文テスト対策

- 9月30日
- 読了時間: 7分
はじめに:万博は「知」の宝庫、「英語」の教科書
大阪・関西万博は、世界中から集まった国々が、自国の文化・技術・未来へのビジョンを紹介する一大イベントです。
そして、この国際的な祭典は、単なる観光スポットに留まりません。
実は、英検の英作文で使えそうな「生きた英語」の宝庫なのです。
各国のパビリオンに一歩足を踏み入れると、その国の歴史や魅力を伝える為の工夫を凝らした展示物と、それらに付随する短いながらも印象的な英文に出会うことができます。
これらの英文は、その国の「顔」となるメッセージを、簡潔かつ魅力的に伝える為に、プロのコピーライターによって磨き上げられたものです。
このブログでは、現在開催中の大阪万博の各国パビリオンで見つけた(又は、見つけられそうな)英語表現をピックアップし、英検の英作文でどの様に応用できるかを解説します。
第1章:国や地域を紹介するキャッチーな表現(アイデンティティーを語る)
英検の英作文では、自分の意見を述べる際に「~という背景を持つ地域」のような説明を加えることがあります。
パビリオンの英文は、その国や地域の核となるアイデンティティーを一言で表現する「キラーフレーズ」の参考になります。
①比喩や詩的な表現で深みを出す
パビリオンの英文は、事実だけでなく、その国の「魂」を伝える為に比喩を多用します。
・例えば、"Culture flows like its rivers." (バングラデシュ)
「文化が川の様に流れる」
「~は~の様に流れる / 続く」という比喩表現は、抽象的な概念に深みを与えます。
"Tradition flows like a river in this region, influencing every aspect of daily life."
「この地域では、伝統が川の様に流れ、日常生活のあらゆる面に影響を与えている」
・次に、"A land woven with ancient wisdom and innovation."
「古代の知恵を革新が織りなす土地」
「~が織りなす」(woven with) は、二つの要素が絡み合って一つのものを作っている状態を表現するのに効果的です。
例:The company's success is woven with passion and persistent effort.
「その会社の成功は、情熱と絶え間ない努力によって織りなされている」
・更に、"Where the sun sets on a thousand possibilities"
「千の可能性に日が沈む場所」
"possibility" (可能性) を用いて、未来志向の主張を補強している表現です。
例:Investing in renewable energy opens up a thousand possibilities for a sustainable future.
「再生エネルギーへの投資は、持続可能な未来の為に、多くの可能性を切り開く」
②定冠詞と名詞で「代名詞」のようなニュアンスを表現する
「~といえばこれ」という様な特徴を述べる表現は、導入文やトピックセンテンスに適しています。
・例として、”Jamaika is the birthplace of Reggae."
「ジャマイカはレゲエ発祥の地」
「~は~の発祥の地である」(the birthplace of) は、起源や重要な出発点を強調したい時に使えます。
例:This small town is considered the birthplace of modern art in the country.
「この小さな町は、国内の現代美術発祥の地と見なされている」
・「~の鼓動 / 中心」(the heartbeat of) は、「活動の中心地」や「活気のある場所」を示す際に力強い印象を与えます。
例:Tokyo is often described as the heartbeat of innovation and technology in Asia.
「東京は、しばしばアジアにおけるイノーベーションと技術の鼓動として描かれる」
第2章:展示物・貢献を説明する表現(具体性・優位性を述べる)
英検の英作文では、抽象的な主張の後に、それを裏付ける具体例や、現在の状況を説明する必要があります。
パビリオンでは、その国の展示物の特徴を強調する表現が豊富で、参考になります。
①現在進行形・現在完了形を使った「今」を語る表現
・例:Bangladesh is the second largest supplier of online workforce.
「バングラデシュは世界第2位のオンライン労働力供給国です」
現在の優位性や貢献度を、"the second largest supplier of ~ "の様に具体的なデータと共に示す表現は、説得力があります。
・他の例として、The nation has been a leading innovator in renewable energy for the past decade.
「その国は過去10年間、再生エネルギーにおける主要なイノベーターであり続けている」
・その他にも、We are revolutionizing healthcare through artificial intelligence.
「我々は、AIを通じて医療に革命を起こしている」
「革命を起こしている」(be動詞 + revolutionizing)は、進行中の大きな変化を強調する際に有効です。
例えば、Educators are revolutionizing the way students learn by integrating digital tools.
「教育者は、デジタルツールを統合して、生徒の学習方法に革命を起こしている」
・更に、This technology has paved the way for a healthier lifestyle.
「この技術は、より健康的なライフスタイルへの道を切り開いてきました」
「~への道を切り開いた」'has paved the way for ~" は、過去の行動が、現在のポジティブな結果に繋がっている事を説明するのに適した表現です。
・例:The previous generation's hard work has paved the way for the economic prosperity we enjoy today.
「前世代の懸命な努力が、私たちが今日享受する経済的繁栄への道を切り開いた」
②重要な成果や貢献を強調する表現
次に、特定の分野で成果を上げ、貢献している事を述べる表現を紹介します。
・例:Dedicated to the preservation of our oceans
「我々の海洋の保全に専念しています」
「~に専念している / 献身している」(dedicated to ~) は、強い決意や目的を伝える際に役立ちます。
例えば、The organization is dedicated to solving the problem of global warming.
「その組織は、地球温暖化問題を解決する事に専念している」
・次に、A sustainable solution that transcends borders
「国境を越えた持続可能な解決策」
「国境を越える」(transcend boders) は、普遍的な価値や影響力を強調したい場合に有効です。
例えば、Art is a language that transcends borders and connects people from different cultures.
「芸術は、国境を越え、異文化の人々を結びつける言語である」
・更に、Our exhibit embodies the spirit of collaboration.
「我々の展示は、協力の精神を体現しています」
「~を体現する」(embody) は、抽象的な概念を具体的な形で示している事を伝える際に使われる、洗練された語彙です。
・例:Her work embodies the resilience and passion of human spirit.
「彼女の作品は、人間の精神の回復力と情熱を体現している」
第3章:未来・ビジョンを語る表現
英検の英作文の結論部では、未来への展望や、提案の重要性を改めて強調することが多いですね。
パビリオンの英文は、未来へのポジティブなメッセージを力強く伝える為のヒントに満ちています。
・例:Fostering a world where everyone can thrive
「誰もが繁栄できる世界を育む」
「~を育む / 促進する」(foster) は、建設的でポジティブな行動を示す際に使われます。
例えば、Governments should focus on fostering a sustainable economy rather than short-term growth.
「政府は、短期的な成長よりも持続可能な経済を育むことに注力すべきだ」
・別の表現として、Toward a symbiotic relationship between nature and humanity
「自然と人類の共生関係に向けて」
「~に向けて」(toward) や「関係」(relationship) は、目指すべき目標や理想的な状態を説明するのに適しています。
例えば、Toward a society where technological advancement serves all people equally.
「技術革新がすべての人々に平等に役立つ社会に向けて」
・又、Unlocking the full potential of our youth
「若者の潜在力を最大限に引出す」
「~の潜在能力を引出す」(unlock the full potential of) は、教育や機会提供の重要性を論じる際に、非常に力強い表現です。
例えば、Investing in education is key to unlocking the full potential of any nation.
「教育への投資は、どの国においても潜在能力を最大限に引出す鍵である」
・更に、Building brdiges, not walls, for a connected future
「繋がりのある未来の為に、壁ではなく橋を築く」
対比(bridges, not walls) を用いた表現は、メッセージを強調し、読者(採点者)の心に訴えかけます。
例:We must emphasize collaboration, building bridges, not walls, between competing research teams.
「競合する研究チーム間で、壁ではなく橋を築くという協調性を強調しなければならない」
第4章:万博を「英語学習の場」としても活用する
大阪・関西万博は、まさに世界各国の「ベスト・プレゼンテーション」が集まる場所です。
ここで使われている英語表現は、短く・印象的で・伝わる様に洗練されています。
英検の英作文対策として、単語帳や問題集で学ぶのと同時に、パビリオンの英文の様に、「生きた文脈」の中で使われている表現を収集し、自身のライティングに応用すれば、英作文は格段に洗練されたものになるでしょう。
残り少ないですが、万博を訪れた際には、展示物と合せて、その横に添えられた英文にも注目してみて下さい。
目指すべき「高得点をとるための英作文」のヒントに溢れているはずです。
さあ、万博を楽しむだけでなく、英検合格の為の教材としても活用しましょう!




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