top of page

ライティング対策と読解力

近年、英語学習のあり方は大きく変化しています。 特に、実用的な英語力を測ることを目的とした英検では、ライティングに要約問題が導入されたことで、より高度な読解力が求められる様になりました。 単に文法や語彙を暗記するだけでは太刀打ちできない、英文の要点を素早く正確に掴む力が合否を分ける鍵となりつつあります。


この様な背景から、英語学習者の中には、「どうすれば読解力を効果的に向上させることができるのか」悩む方も少なくありません。


その答えの一つに多読があります。 そして、英検1級や準1級受験対策として有効なのが、多読の素材として英字新聞を選ぶ事です。


このブログでは、英字新聞を読むことによる3つの大きなメリットと、新聞記事の題材から、ライティングに活かせる語彙・表現を取り上げます。


英字新聞を読むメリット①:読解力向上  

多読は、文字通り「沢山の英文を読む」学習法です。 様々なジャンルの英文に触れる事で、知らない単語や文法構造に出会う機会が増え、文脈から意味を推測する力が自然と養われます。


英字新聞は、世界の最新情報や社会問題、文化、科学など多岐にわたるトピックを扱っているため、飽きることなく読み進めることができます。

毎日少しずつでも読み続けることで、英文を読むスピードが上がり、複雑な文章もスムーズに理解できる様になります。


英字新聞を読むメリット②:トピック関連の背景知識が豊富になる

英検1級・準1級のライティング問題では、社会問題や環境問題、教育問題など、幅広いトピックが出題されます。


英字新聞を読むことは、これらのトピックに関する背景知識を深める絶好の機会です。

例えば、今回ご紹介する The New York Times の記事は、アメリカの刑務所改革というテーマを扱っています。


この様な記事を読むことで、ただ英語を勉強するだけでなく、世界の社会問題に関する知識を同時に得ることができます。


これはライティングで説得力のある意見を述べる際に非常に役立ちます。


英字新聞を読むメリット③:楽しく知識を増やせる


英字新聞は、日々更新されるニュースを題材にしているため、常に新しい情報に触れる事ができます。


自分に興味のある分野の記事から読み始めてもよいですし、時事問題に目を向ける事で、世界で今何が起こっているのかを知る事もできます。


活字離れが叫ばれる現代ですが、知的好奇心を刺激するニュース記事は、英語学習を楽しく継続する為の強力なモチベーションになるでしょう。

英検ライティングに活かせる表現・語彙・情報


前置きが長くなりましたが、今回ご紹介する The New York Times の記事の一部抜粋を分析し、英検ライティングに活用できそうな表現や情報を具体的に見ていきましょう。

記事見出し:Europe's prisons offer ideas for reform


この見出しは、そのままライティングのテーマになり得ます。「ヨーロッパの刑務所が改革のアイデアを提供している」という内容です。


”offer ideas for・・" という表現は、「~のアイデアを提供する」という意味で、様々な文脈に応用可能です。


例文:Japan'e education system offers ideas for improving dicipline.

「日本の教育制度は、規律を改善する為のアイデアを提供している」


記事本文:A grwoing number of American states are looking abroad for ideas that can be adapted to their prison systems, most often Scandinavian countries famous for IKEA- utopia design of their correctional institutions, but also like Germany and New Zealand.


上記の文章の中から、英検ライティングに活かせるポイントをピックアップします。


① A growing number of ~ :ライティングの導入部分で、社会の変化を説明する際に非常に便利な表現です。


「~が増加している」という意味で、"More and more people are interested in・・・" よりも洗練された印象を与えます。


例文として、A growing number of people are concerned about environmental issues. 「環境問題に懸念を抱く人が増えている。」


② looking abroad for ideas:「海外にアイデアを求める」という表現です。国際的な視点を取り入れる際に有効です。


③ can be adapted to ~ :「~に適合させる事ができる」という意味で、何かを別の対象に応用する際に使えます。


④ correctional institutions :「矯正施設」という意味で、prisons より丁寧な言換えです。フォーマルな文章で使うと、語彙力の高さをアピールできます。


更に、記事からの抜粋を続けます。


In the past two years, California, Arizona and Oklahoma's prison systems have shifted their focus on rehabilitation rather than punishment.


この文章では、以下の様な表現が英検ライティングに活かせそうです。


① shift one's focus to ~ :「~に焦点を移す」という表現です。議論の方向転換を示す際に使えます。


② rahabilitation rather than punishment:「罰でなく更生」という対比構造は、ライティングで意見を述べる際に有効なフレーズです。


このフレーズ自体が、現代の刑務所改革の革新的なテーマを表現しています。


例文として、Many people believe that the goal of the justice system should be rehabilitation rather than punishment. 「多くの人は、司法制度の目標は罰ではなく、公正であるべきと信じている」


記事からの抜粋を続けます。


In 2022, Pennsylvania opened a unit known as Little Scanvinavia, and last year Missouri began a similar transformation project in four prisons. Six other states have established European-style units for younger prisoners.


この文章では、以下の表現が英検ライティングに活かせます。


① 具体的な事例の提示:「ペンシルベニア州が”リトル・スカンジナビア”という施設を開設した」「ミズール州が同様の改革プロジェクトを始めた」「他の6つの州が若い囚人の為に、ヨーロッパ式の施設を設立した」という具体的な事例が示されています。


これは、ライティングで自分の意見を補強する説得力のある根拠の働きをします。


② a similar transformation project:「同様の変革プロジェクト」という表現も、複数の事例をまとめて表現するのに便利で、要約問題でも使えるかもしれません。


③ European-style units for younger prisoners:「若い囚人のためのヨーロッパ式施設」という表現は、具体的な改革事例を示唆しており、ライティングで詳細を述べる際に役立ちます。


多読でライティング力を磨く(まとめ)


英字新聞を読むことは、単に英語を読む練習になるだけでなく、英検ライティングで求められる「論理的に文章を構成する力」「説得力のある意見を述べる力」「幅広いトピックに関する知識」を同時に養う効果的な学習法です。


今回ご紹介した記事の様に、世界で実際に起こっている出来事に触れる事で、ライティングのテーマに関する背景知識が深まり、説得力のある具体例を挙げられる様になります。


又、ネイティブが使う自然な表現をインプットすることで、自分のライティングの質を向上させる事も可能です。


英検1級、準1級のライティングで高得点を目指すなら、英字新聞の多読を始めてみて下さい。


最初は難しく感じるかもしれませんが、自分の興味のある記事から少しずつ読み進めると、必ず世界が広がり、ライティングの力も飛躍的に向上するはずです。


このブログが英語学習のヒントになれば幸いです。

英字新聞を読む?ネコ
英字新聞を読む?ネコ

 

コメント


本部 大阪市東住吉区鷹合3-2, 4-210 藤澤充洋

Copy Right (c) 英検英作文専門添削教室 All Rights Reserved.

  • Facebook
bottom of page